こんばんは。
本日は広島市にある安芸市民病院について、委員会視察へ行ってまいりましたのでその内容を簡単に共有致します。
広島市医師会運営・安芸市民病院 新棟整備の概要と地域医療の役割
広島市安芸区に位置する「安芸市民病院」は、地域医療を支える中核病院として長年にわたり重要な役割を担ってきました。
現在、令和8年11月の新棟完成を目指し、病院機能の再整備が進められています。
安芸市民病院とは
広島市東部地域を支える公設民営病院
安芸市民病院は、広島市が設置し、一般社団法人広島市医師会が指定管理者として運営する「公設民営」の病院です。
診療圏は、広島市安芸区、海田町、府中町、坂町、熊野町の「1市4町」に及び、約20万人の地域医療を支えています。
病院の沿革
安芸市民病院は長い歴史を持っています。
- 昭和8年 広島市畑賀病院として発足
- 昭和22年 国立広島療養所畑賀病院となる
- 平成13年 広島市医師会運営・安芸市民病院開設
- 平成18年 指定管理者制度導入
- 平成30年 病棟等建替え基本構想策定
- 令和2年 基本計画策定
- 令和8年11月 新棟完成予定
- 令和9年3月 全体工事完了予定
地域医療ニーズの変化に対応しながら、段階的に機能強化が進められてきました。
病院の概要 病床数
病床数は合計140床。内訳は、
一般病床:80床
- うち緩和ケア病床:20床
- うち地域包括ケア病床:20床
療養病棟:60床
急性期から回復期、在宅支援、終末期医療までを担う構成となっています。
主な診療科
- 内科
- 循環器内科
- 呼吸器内科
- 外科
- リハビリテーション科
- 小児科
病院の特色
① 地域救急医療を担う
安芸市民病院は、
- 救急告示医療機関
- 病院群輪番制への参加
- 土曜日の平日診療
- 土日祝の準夜帯救急対応
など、地域の救急医療を支えています。
② 緩和ケア医療
20床の緩和ケア病床を有し、がん患者などへの終末期医療にも対応しています。
③ 人工透析
透析監視装置16台を整備し、地域の透析患者を支援しています。
④ 地域包括ケア推進室
地域包括ケア推進室では、
- 紹介患者の受入れ
- 他病院への紹介
- 予約診療
- 医療制度の説明
- 経済的支援
- 在宅医療・在宅看護支援
などを行っています。
高齢化が進む地域において、病院と在宅医療をつなぐ重要な役割を担っています。
診療圏の特徴
安芸地区は、
- 高齢化率が高い
- 公共交通の利便性が低い
- 畑賀地区には他の医療機関が少ない
- 過疎的要素を持つ
という特徴があります。
特に高齢化率は高く、安芸区全体で25.6%、病院所在地である畑賀地区では28.5%となっています。
そのため、
- 慢性期医療
- 在宅支援
- リハビリ
- 地域包括ケア
へのニーズが今後さらに高まることが予想されます。
職員体制
令和7年4月1日時点の職員数は154名(パート除く)。
内訳は、
- 医師:14名
- 看護師:96名
- 看護助手:9名
- 医療技術者等:24名
- 事務職員:11名
医師については、広島大学病院の医局との連携により確保されています。
患者状況
外来患者数
令和5年度
- 41,718人
(1日平均171人)
令和6年度
- 39,307人
(1日平均163.1人)
外来患者はやや減少傾向です。
入院患者数
令和5年度
- 42,751人
(1日平均116.8人)
令和6年度
- 47,504人
(1日平均130.1人)
入院患者は増加しています。
特に、
- 一般病床
- 療養病床
- 緩和ケア病床
いずれも利用が増えており、地域での需要の高さがうかがえます。
地域別外来患者の状況
外来患者の79%は広島市安芸区から来院しています。
そのほか、
- 安芸郡4町:15%
- 広島市(安芸区除く):3%
- その他市町:2%
- 県外:1%
となっており、まさに地域密着型病院であることが分かります。
経営状況
令和6年度決算
収入
- 21億7,600万円
支出
- 21億7,700万円
純損益
- ▲100万円
ほぼ収支均衡となっています。
令和5年度は300万円の黒字でしたが、令和6年度はわずかに赤字となりました。
新棟整備への期待
新棟は令和8年11月完成予定。
新病院では、
- 老朽化対策
- 医療機能強化
- 患者利便性向上
- 災害対応力向上
- 地域包括ケアの強化
などが期待されています。
安芸地区では高齢化が進む一方、地域医療機関の偏在も課題となっています。
その中で安芸市民病院は、
「急性期から在宅支援までをつなぐ地域医療拠点」
として、今後さらに重要性を増していくと考えられます。
まとめ
安芸市民病院は、
- 救急
- 慢性期
- 緩和ケア
- 透析
- 地域包括ケア
を担う、安芸地区の中核病院です。
新棟整備によって、地域医療体制のさらなる充実が期待されます。
高齢化が進む地域において、「住み慣れた地域で安心して暮らし続ける」ための重要なインフラとして、今後の役割はますます大きくなりそうです。

それでは、また明日!